海堂尊の『ブラックペアン1988』
チームバチスタシリーズです。物語の舞台はおなじみ東城大学医学部付属病院。
時は過去に遡って1988年。
どれくらい遡ったかというと、速水や田口が医学生として登場する時代。若き藤原婦長や猫田看護師、新人の花房看護師も活躍している。
さらに若き外科医、高階講師が颯爽と登場するなど、完全に主人公の外科医1年目の世良君は食われたしまった感じ。
今回は手術の場面が多く、止血用のペアンがキーワード![]()
クライマックスに表題のブラックペアンがジグソーパズルの最後のピースのようにピタッとはまるのが心憎いほどうまい。どこにどうはまるのかは読んでからのお楽しみ![]()
桜宮市の水族館のボンクラボヤや黄金地球儀までさりげなく登場します。作者の海堂さんは現役の医師を続けていらっしゃるようですが、医療現場の問題もついていて、読み応えのあるミステリーです![]()
近藤史恵の『サクリファイス』
表紙の装丁のとおり自転車ロードレース
を題材としたミステリーです。
自転車レースといえば、競輪くらいしか思い浮かばなかった私にはこの世界をあつかった本はとても新鮮でした。そういえば昔オリンピックで橋本聖子が自転車競技に出たこともあったっけかな![]()
普通の競技とは違って、自転車ロードレースにはチームで参加し、優勝をねらうエースとエースを助けるアシストという選手の役割があるということ、そして事故もあるかなり危険性の高いレースなんだということがわかりました![]()
さて、本の内容ですが、冒頭の事故の場面のモノローグが効果的な謎となります。いったい誰が~
どこで~![]()
読み進むにつれてどんどん破滅の予感が強まり、緊張感が高まってきます。結末では表題のサクリファイスの意味が重くのしかかってきます。
中編というくらいのボリュームなので、ちょっとの時間で読めます。超おすすめのミステリーです![]()
佐々木譲の『警官の血』
佐々木譲さんのミステリーを初めて読みましたが・・・・・はまりました![]()
ミステリーの中でも警察物はいかにもハードで取っつきにくい感じなのですが、戦後から始まる3代の警官の物語が歴史小説のように面白かったです。
戦後の混乱期に警官となった祖父の時代の話に始まり、学生運動が過激化していく時代に警官になった父、そして現代に警官となった息子の3代にわたる物語です。
実際の現代史上の事件をうまく取り入れてあるので、あたかもノンフィクションのように読まされてしまいました。
連載小説だったようですが、小説の終盤には最近起こった事件をエピソードとして取り入れてしまうあたりが手練手管に長けた作家だなと感心させられました。
上下巻ありますが、展開も早く一気に読める超おすすめの本です。

































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