2008年4月
近藤史恵の『サクリファイス』
表紙の装丁のとおり自転車ロードレース
を題材としたミステリーです。
自転車レースといえば、競輪くらいしか思い浮かばなかった私にはこの世界をあつかった本はとても新鮮でした。そういえば昔オリンピックで橋本聖子が自転車競技に出たこともあったっけかな![]()
普通の競技とは違って、自転車ロードレースにはチームで参加し、優勝をねらうエースとエースを助けるアシストという選手の役割があるということ、そして事故もあるかなり危険性の高いレースなんだということがわかりました![]()
さて、本の内容ですが、冒頭の事故の場面のモノローグが効果的な謎となります。いったい誰が~
どこで~![]()
読み進むにつれてどんどん破滅の予感が強まり、緊張感が高まってきます。結末では表題のサクリファイスの意味が重くのしかかってきます。
中編というくらいのボリュームなので、ちょっとの時間で読めます。超おすすめのミステリーです![]()
佐々木譲の『警官の血』
佐々木譲さんのミステリーを初めて読みましたが・・・・・はまりました![]()
ミステリーの中でも警察物はいかにもハードで取っつきにくい感じなのですが、戦後から始まる3代の警官の物語が歴史小説のように面白かったです。
戦後の混乱期に警官となった祖父の時代の話に始まり、学生運動が過激化していく時代に警官になった父、そして現代に警官となった息子の3代にわたる物語です。
実際の現代史上の事件をうまく取り入れてあるので、あたかもノンフィクションのように読まされてしまいました。
連載小説だったようですが、小説の終盤には最近起こった事件をエピソードとして取り入れてしまうあたりが手練手管に長けた作家だなと感心させられました。
上下巻ありますが、展開も早く一気に読める超おすすめの本です。
宮部みゆきの『楽園』
ミステリー作家の中では一番大好きな宮部みゆき
の最新作『楽園』を読みました。主人公は「模倣犯」に登場した前畑滋子です。
前回の事件で受けた衝撃から未だ立ち直れずにいるところへ、交通事故で亡くなった少年の母親から一つの依頼が飛び込みます。少年が生前描いた絵は、ある事件現場とそっくりだったが、その絵は事件の発覚前に描かれていた・・・少年はサイコメトラーか?
前回の『模倣犯』は何年前の作品だったでしょうか。たしか二段組みで本も分厚く読み終わるとへとへとになったことを記憶していますが、今回は話の展開も早くあっという間に読み終えました。ミステリーを読んでいるときのワクワクした気分はまさに楽園にいる感じでした![]()
この本で、ひとつ疑問に思ったのは表紙の意味です。よく分かりません。
下巻の表紙はよく見るとちょっと怖いです。
新聞連載だったということですが、その挿絵が見たいなと思いました。単行本化するときに、連載時の挿絵も入っていたら見ても楽しめると思うのですが、なぜかそういう本は見かけませんね。

























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