書籍・雑誌

『ゴールデンスランバー』

今年の本屋大賞を取った伊坂幸太郎さんの『ゴールデンスランバー』を読み終えました。ごく近々未来の設定で、ややSFがかったところがあるのが気に入りました。スターウォーズのR2-D2に似た形のセキュリティーポッドが街中のあちこちにおかれ監視社会eyeとなった仙台が舞台です。

元宅配ドライバーの青柳雅春はある日突然、首相暗殺の犯人として追われる身となりますrun
追われながら、警察さえ取り込んだ巨大な陰謀に巻き込まれてしまったことに徐々に気づいていきますが、果たして真犯人は?陰謀の真相は?

現在、過去と行きつ戻りつしながら、過去のエピソードが無駄なく伏線として張り巡らされています。小説が始まってすぐに事件の20年後にとび、いきなり20年後から事件が語られる手法にもびっくり!(20年後の世界ってほんとにどうなっているのでしょうね?)

読みながら作者の大きな陰謀の中に引き込まれて行く感じが読者にとっては心地よかったです。ビートルズのアビーロードも聴こえてくる感じでおすすめの一冊ですbook

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『おひとりさまの老後』

上野千鶴子さんの『おひとりさまの老後』です。今とっても売れてるようですねupwardright

独身の人の話と思いきや、女性は結婚してもしなくても将来おひとりさまになる確率が高いということです。
65歳になれば、55%の女性に配偶者はいない、つまり半分以上の女性は老後はおひとりさまで過ごすことになるそうな

そんなひとりの老後の知恵が書かれています。老後の不安はひとつひとつ原因を取り除いていけば解決できると励ましてくれます。

また、生きていればいろいろなリスクはあるけれど、予測できないことのために自分の暮らしの誌タイルを制約することはないと、さすが潔いお言葉もあります。

そして上野さんはなんとなんとこう言うのです。
最後に困った時には女の武器を使いなさい「お願い、助けてheart02

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日野原先生の『病気にならない15の食習慣』

96歳にして現役のお医者さん、大好きな日野原重明先生の最新刊です。

日野原先生のベストセラー『生き方上手』にも老いても元気な秘訣が書かれていましたが、この本にはより具体的に食生活の知恵が書かれています。病気にならないためにはやっぱり食習慣なんですよねriceball

ところが、日野原先生の食生活はちょっと変わっています。
なんと朝夕はほとんど飲み物だけで、夕ご飯に重きを置いた食生活。夜更かしもあたりまえで、未だに徹夜することもあるそうですcoldsweats02
一日のトータルできちんと栄養がとれていれば心配ないということで、型にはまらない柔軟な考え方ができること自体が健康な体でいれる秘訣かなと思いました。

日野原先生の説では人間が生まれ持つ「健康の貯金」は50歳頃で使い切り、その後も健康でいたいなら自分で努力をしなければいけないとのことです。
つまり、50歳からの健康は自分の責任だそうですgawk

バイキングで3000円払って4000円分食べようとする人は長生きできないとの言葉もあり、食べることに卑しい自分は身につまされますcatface

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雫井脩介の『ビター・ブラッド』

雫井脩介さんの警察物のミステリーです。雫井さんの「犯人に告ぐ」は最近、映画化もされました。

警視庁の刑事が主役のミステリーで、それも三代にわたる設定というと、最近読んだ『警官の血』を思い出し、ついつい比べながら読んでしまいました。

内容は全く違って軽快でbitterだけどsweetなストーリーでした。
時は現代、主人公は新人刑事の息子ですが、なぜか父親と捜査を組まされるという、そんなのありかというような展開です。
ちょっと変人な父からは「一番重要なのはジャケットだ」とジャケットプレイなる捜査方法を教わります。
また、肝心なときには父は必ず足がつってしまったりし、あまり緊張感のない、ゆるゆるのストーリー展開がとにかく新鮮でした。

これって褒めてるのかcoldsweats01

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海堂尊の『ブラックペアン1988』

チームバチスタシリーズです。物語の舞台はおなじみ東城大学医学部付属病院。
時は過去に遡って1988年。
どれくらい遡ったかというと、速水や田口が医学生として登場する時代。若き藤原婦長や猫田看護師、新人の花房看護師も活躍している。

さらに若き外科医、高階講師が颯爽と登場するなど、完全に主人公の外科医1年目の世良君は食われたしまった感じ。

今回は手術の場面が多く、止血用のペアンがキーワードkey
クライマックスに表題のブラックペアンがジグソーパズルの最後のピースのようにピタッとはまるのが心憎いほどうまい。どこにどうはまるのかは読んでからのお楽しみflair

桜宮市の水族館のボンクラボヤ黄金地球儀までさりげなく登場します。作者の海堂さんは現役の医師を続けていらっしゃるようですが、医療現場の問題もついていて、読み応えのあるミステリーですhappy01

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近藤史恵の『サクリファイス』

表紙の装丁のとおり自転車ロードレースbicycleを題材としたミステリーです。

自転車レースといえば、競輪くらいしか思い浮かばなかった私にはこの世界をあつかった本はとても新鮮でした。そういえば昔オリンピックで橋本聖子が自転車競技に出たこともあったっけかなcat

普通の競技とは違って、自転車ロードレースにはチームで参加し、優勝をねらうエースとエースを助けるアシストという選手の役割があるということ、そして事故もあるかなり危険性の高いレースなんだということがわかりましたcoldsweats02

さて、本の内容ですが、冒頭の事故の場面のモノローグが効果的な謎となります。いったい誰が~shadowどこで~eye

読み進むにつれてどんどん破滅の予感が強まり、緊張感が高まってきます。結末では表題のサクリファイスの意味が重くのしかかってきます。
中編というくらいのボリュームなので、ちょっとの時間で読めます。超おすすめのミステリーですgood

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佐々木譲の『警官の血』

佐々木譲さんのミステリーを初めて読みましたが・・・・・はまりましたcoldsweats02

ミステリーの中でも警察物はいかにもハードで取っつきにくい感じなのですが、戦後から始まる3代の警官の物語が歴史小説のように面白かったです。

戦後の混乱期に警官となった祖父の時代の話に始まり、学生運動が過激化していく時代に警官になった父、そして現代に警官となった息子の3代にわたる物語です。

実際の現代史上の事件をうまく取り入れてあるので、あたかもノンフィクションのように読まされてしまいました。
連載小説だったようですが、小説の終盤には最近起こった事件をエピソードとして取り入れてしまうあたりが手練手管に長けた作家だなと感心させられました。

上下巻ありますが、展開も早く一気に読める超おすすめの本です。

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宮部みゆきの『楽園』

ミステリー作家の中では一番大好きな宮部みゆきnoteの最新作『楽園』を読みました。主人公は「模倣犯」に登場した前畑滋子です。

前回の事件で受けた衝撃から未だ立ち直れずにいるところへ、交通事故で亡くなった少年の母親から一つの依頼が飛び込みます。少年が生前描いた絵は、ある事件現場とそっくりだったが、その絵は事件の発覚前に描かれていた・・・少年はサイコメトラーか?

前回の『模倣犯』は何年前の作品だったでしょうか。たしか二段組みで本も分厚く読み終わるとへとへとになったことを記憶していますが、今回は話の展開も早くあっという間に読み終えました。ミステリーを読んでいるときのワクワクした気分はまさに楽園にいる感じでしたhappy01

この本で、ひとつ疑問に思ったのは表紙の意味です。よく分かりません。
下巻の表紙はよく見るとちょっと怖いです。
新聞連載だったということですが、その挿絵が見たいなと思いました。単行本化するときに、連載時の挿絵も入っていたら見ても楽しめると思うのですが、なぜかそういう本は見かけませんね。

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『さよなら、そしてこんにちは』

荻原浩さんの昨年発売された小説です。昨年、朝日新聞の夕刊の『愛しの座敷わらし』の連載を読みファンになりました。

この本には7つの短編があります。
そのなかのひとつ「スローライフ」を紹介すると

 料理教室の先生をやっていた主婦が「スローライフ」や「スローフード」という当世の流行に乗って、ある日脚光を浴びるようになり急に忙しくなっていく生活を描いています。
忙しさにかまけ自慢のハーブガーデンの世話も怠り、アブラムシうどんこ病(ああ目に浮かぶ~)の襲撃を受けている様子はリアルで身につまされます。

いろいろな人々の人生の苦難を描きながらも、スキップを踏むような軽快な物語の運びとささやかな生の喜びが、人生捨てた物ではないと思わさせてくれ胸がほっと温かくなるストーリーたちですhappy01

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検死官シリーズ『異邦人』

パトリシア・コーンウェル検死官シリーズの最新作『異邦人』を読みました。シリーズ15作目です。

いきなり殺人場面の出だしでドキドキでしたが、場面転換が早く一気に読み終わりました。

今回の物語はイタリアのローマで始まります。
ローマに観光に来ていて惨殺されたアメリカの若い女子テニスプレイヤーとサンドマンと名乗る犯人。いろいろな事件がいっけん脈絡なく蜘蛛の巣にひっかかっていているようにみえるのですが・・・たぐり寄せてみると・・・

いつもながら、スカーペッタをはじめルーシー、ベントンの私生活はハッピーとはいえません。中でもマリーノは最悪で、この終わり方はいかがなものかと・・・これ以上マリーノをいじめないでsad

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海堂尊の『夢見る黄金地球儀』

チームバチスタの栄光シリーズの海堂尊のちょっと明るい軽快なミステリーです。

トコロはチームバチスタシリーズと同じ桜宮市
トキはちょっと近未来の2013年

主人公は家内制生産業の平沼鉄工所の営業部長であり臨時工員でもある平沼平介
しがない自営業の町工場かと思って読み進むと、なんとなんと、平沼鉄工所の社長にして平介の父、平沼豪介は大きいものでは有人潜水艇『深海七千』、小さいものでは『マシン・ゴキブリ』まで制作してしまうような天才発明家。

平介はそんな父ほどの才能もなく鬱々として生きていたが、そこに旧友が現れ、桜宮市がかつてふるさと創生基金で作った黄金の地球儀の奪取を持ちかける・・・

チームバチスタシリーズを読んだ方であれば、見知ったアイテムもところどころにあり、さらに楽しめるというようなサービスもあります。

人間の心の闇に迷い込むようなミステリーに疲れた方には、ちょっと息抜きにお勧めの本です。

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『ニッポンの二十四節気・七十二候』

1ページずつ、きれいな自然の写真とともに、日本の二十四節気七十二候が紹介されています。

二十四節気とは一年を24等分し15日ごとの区分で、2月なら立春、雨水、他には春分、夏至、立秋など24の節気があります。こちらはよく耳にする季節の言葉です。

そして七十二候とはさらにそれを3等分した5日ごとの区分で、気象、動物、植物の変化を知らせる暦です。
日本の季節変化にあわせた短文で草木萌動(そうもくきざしうごく)とか菜虫化蝶(なむしちょうとけす)とか自然の動きをステキな言葉で表しています。

北海道に住んでいた時にはピンとこなかった四季を表す言葉が、日本のど真ん中に住んでようやく分かるようになってきました。

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寄生虫博士の『病気に強い人、弱い人』

私の大好きな寄生虫博士藤田紘一郎先生の最新刊ですheart01
副題は「腸内細菌叢が寿命を決める」です。

藤田先生によると、ガンや感染症から私たちのからだを守っている「免疫力」の強弱は腸内細菌で決まそうです。
ご存じの通り、免疫は血液の働きで行われていますが、免疫細胞を刺激する物質を出しているのは腸内細菌だそうです。

腸内細菌を元気にする穀物や野菜を多く摂ること快便が免疫力を高めるそうですが、その他にも健康法がいろいろ書かれています。

藤田先生は今までの著書の中でも力説されていますが、過剰なきれい好きはかえってアレルギーなどを引き起こし病気に弱い体をつくってしまうということです。いい加減の雑菌との共生が元気の秘訣のようです。

最後に腸内洗浄についてですが、藤田先生はハッキリ体に悪い!とおっしゃっています。
それは腸内の有用な細菌も一緒に洗い流してしまうからで、排泄するための筋肉も弱まってしまうということです。
過去のブログで紹介した健康な人に浣腸を勧める本には注意した方が良さそうですcoldsweats01

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『アサッテの人』

昨年の芥川賞受賞作です。
表紙からして何とも奇妙な感じですが、読後感も何とも奇妙です。

この本は書き手の「私」失踪中の自分の叔父(アサッテの人)について、書き記していpenお話です。

アサッテの人とはちょっとした次元や時間線のズレを生きていく人のようで、面白い表現だなと思いました。ポンパ」という言葉も気に入りました。

私も叫んでみたくなります 
  ポンパ!

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宅未司の『禁断のパンダ』

2007年の宝島社『このミステリーがすごい!』大賞の作品です。

まず、なんだコリャ・・・というような題名と表紙絵に首をかしげさせられます。

読み始めて分かったのは、すばらしいグルメ小説であるということ。主人公の料理人幸太の作り出すフランス料理や、超一流レストランの天才シェフ石国の料理のいい、非常に細やかな説明がされ、とてもおいしそうで、フランス料理が食べたくなる本ですrestaurant

そんな感じでどんどん話は進んでいき、どうなるのかと思いきや最後の方で話は急展開してきます。最後にはちょっと食傷気味になりましたが、変わったミステリーに出会えました。

神戸のハーバーランドが舞台で数年前旅行に行き、モザイクでなぜかラーメンを食べたのを思い出しましたnoodle

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パトリシア・コーンウェルの『神の手』

パトリシア・コーンウェル『検屍官シリーズ』bookの第14作目です。

最近、最新作『異邦人』が発売されたのですが、その前作にあたります。まだ読んでいなかったので読みました。最新作は図書館にリクエスト中です。

我らが主人公スカーペッタは今回もベントン、マリーノルーシーとともに活躍しますが、いつもながら4人の関係はぎくしゃくし、ハラハラやきもきさせられます。

ホッグ(神の手)という殺人者が、4人の動きを見透かすように接触してきます。伏線がいろいろと張られていますが、最後にはああそうだったのかと、点と線が結びつくいつもながらのストーリー展開で感心させられます。ただ、これってちょっと無理があるのではというようなところもありますが。

今回もそうですが、いつになったらスカーペッタやルーシーにはしあわせが訪れるのでしょうcatface
このシリーズ、ハッピーエンドにしたら終わりになっちゃうからでしょうかcoldsweats01

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青山七恵の『ひとり日和』

2007年の芥川賞作品pencilです。
20歳のフリーターの私知寿は、東京の遠い親戚のおばあさん吟子さんの家に居候することになります。私鉄trainの駅のホームのはずれから見える古い家に、ある雨のの日やってきます。
それからを経てまたになるまでの一年間の出来事が描かれています。
高校を卒業してから定職に就かず、かといって大学に行くつもりもない、そんな不安定な心の若者とおばあさんとの心の交流の物語ですが、さてさて・・・
題名からして、ほのぼのとした展開かと思いきや、なかなかトゲのある心理描写もあります。子どもから大人の女性へと成長し自立していく主人公にエールです。

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『暴走老人!』

ここ数年、キレる老人が増えているのではないか?そんな実感を基に著者の藤原智美さんはその原因を探っていく。

キレる大人が増えていることはあちこちで最近話題にされているが、自分自身も例外じゃないという危惧もある。

本を読み終えた後、ちょうどタイミングよくNHKのテレビでこのテーマの番組をやっていて著者の藤原さんも出演されていた。

いろいろ老人がキレる原因が挙げられていたが、その中のひとつ「現役の時と違って失うものがない」というのが考えさせられた。これから老人社会になるのだろうけれど、失うものがない人たちがあふれてくるとちょっと怖い。

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万城目学の『鴨川ホルモー』

人気の万城目学(マキメ・マナブ)さんの作品です。

舞台は京都、主人公は京都大学に入学した1回生の安倍君。その安倍君が京大青竜会という怪しげなサークルに勧誘されたところから物語は始まる。女の子に惹かれサークルに入ったもののなかなかそのサークルの正体が知れない・・・が、しだいに奇妙で怪奇なホルモーの謎が明かされてくる。

なんじゃこりゃと思いながら読み進むと、ますます混乱してくる状況に立たされます。ヨン様の太王四神記にも出てくる、四神、東の青竜南の朱雀西の白虎北の玄武も出てきます。

ミニ京都ガイドとしても楽しめ、ちょっと京都に住んでみたくなりました。

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桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』

2008年度版の「このミステリーがすごい 国内編」の2位のミステリーです。題名や本の装丁からして何かおどろおどろしい物語のような感じがしますが、読後感はとてもさわやかな一冊です。

舞台は鳥取県西部の村、紅緑村、たたら場を持つ旧家赤朽葉家の3代にわたる女性の物語です。孫娘の瞳子が語るこの物語は、祖母万葉母毛毬、そして本人の話ですが、中心は祖母万葉の物語です。

赤朽ち葉家の千里眼奥様と呼ばれる祖母万葉は実は「山の人」の忘れもので、親切な村の若夫婦に拾われて育ち、やがて姑となる赤朽葉タツに望まれ嫁入りします。非常に個性的な登場人物たちの中で、万葉はひとり何事にも自分の運命に逆らうことなく受け入れていきます。

もののけ姫の舞台となったこの地方の神話の世界から、現代に至るジェットコースターのようなストーリー展開のおもしろさにいっきに読むことができました。戦後日本史の復習にもなる本です。八百万の神のいる日本に生まれて良かったなと感じました。是非行ってみたい地方です。

この本を読んでいて気になったのは繰り返し出てくる「ぶくぷく茶」なるもの。実際にはないようですが、似たようなものが松江にあるようです。こちらも是非一度食して見たいものです。

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『青春18きっぷパーフェクト・ガイド』

知りませんでした、青春18きっぷは誰にでも使うことができるとは
「格安の旅がした~い」と思って本を探していたらこんな本に行き当たりました。

青春18きっぷの主な特徴は次のとおりだそうです。

 5日分1セット、11500円(1日あたり2300円)ひとりで5回使っても、複数の人で使ってもよい。
 年3回(春夏冬)学生の休みにあわせて売り出す。発売期間と利用期間は決まっている。
 使用者の年齢制限、資格制限はない
 乗車可能な列車はJRの普通車と快速

1日あたり2300円というと、ちょっと遠くの街へ往復するときにもお得です。

この本ではいろいろな列車を乗り換えていかにうまく遠くへ旅行するかシュミレーションされています。
たとえば東京を23:26に出ても、熊本の八代に翌日の23:29に到着でき、まるまる2日もあれば日本の南から北までいけてしまそうです。普通車と快速だけといってもあなどれません。

でもその間、ずっと列車の中で過ごし、乗り換えは間違えないようにしなくてはならない。食事やトイレのことも考えなくてはいけない。それを考えるとやはりネーミングの18歳くらいの体力と気力がある人のする旅向けのきっぷかなと思わされます。

それでも、時刻表を見ながら自分の体力にあわせ格安の旅を企画するのも楽しいかと思います(o^^o)

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『春の数えかた』

動物行動学者、日高敏隆さんの『春の数えかた』という本を読みました。日本エッセイストクラブ賞を受賞している作品です。

昆虫や植物の生態が学者としての日高さんの目をとおして書かれていて興味深いお話がたくさんありました。

たとえば、アゲハの幼虫がチョウになるまでにはミカンの葉っぱを70枚以上食べそうです。(モンシロチョウならキャベツの葉っぱ1枚でチョウになれるが)鉢植えのミカンの葉っぱでは一匹のアゲハでも足りないそうです(^_^;)

「生態系の調和」という口当たりのよい言葉も実は「妥協」に過ぎず、「共生」しているように見える花と昆虫も、互いに相手を徹底的に利用して、それぞれ自分の子孫をできるだけたくさん残そうとしているだけだというシビアな見解もあります。

表題作「春の数えかた」ではどうやって生きものたちは春が来るのかがわかるのかというお話。
虫には発育限界温度というのがあって、たとえばそれが5度だとすると、

ある日気温が7℃の日は   7-5=
    気温が5℃以下の日  0
    気温が6℃の日      6-5=

こうやって、有効温量が加算されていき総額が一定値(たとえば180とか)を超えると卵から孵ったり、サナギからチョウになったりするそうな。生きものの体の中に何か春をカウントしていく仕組みが備わっているようです。

春の待ち遠しいこの頃ですが、日高さんが冬の中に春の兆しを見つけ喜々とされている様子など今の季節に読むのにぴったりの本です。

      

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『ボーン・コレクター』

ニューヨーク出身の作家、ジェフリー・ディーバァーのミステリー作品です。

犯罪の謎解きをするのはリンカーン・ライムという四肢麻痺の元ニューヨーク市警のIRD(中央科学捜査部)部長です。

実はリンカーンは仕事中の事故で四肢麻痺という重い傷害を負い生きる気力もなくしかけていたのですが、元同僚からの強い依頼で犯罪捜査に加わることになります。

犯人、未詳823号(ボーンコレクター)は数時間おきに被害者を監禁していく。その監禁場所には警察に挑戦するかのように次の犯罪予告の手がかりが置かれている。

かなりぞっとする犯罪の出だしでしたが、面白さに2段組470ページの本もどんどん読み進むことができました。最後、50ページ程を残しほぼ解決かと思われたところで読者は油断させられるのですが、その後にオセロのようなどんでん返しがこれでもか、これでもかと出てきて、目まいがしそうな結末にびっくりさせられました。やられたぁという感じです(>_<)

このシリーズの最新作の『ウオッチメイカー』は2007年の「このミステリーがすごい 海外編」の1位なのでぜひ読んでみたいです。

四肢麻痺という重い傷害を負わされた人間の苦悩と絶望感も随所に描かれていて、ミステリーだけではなくヒューマン・ドラマとして考えさせられる小説でした。映画「ミリオンダラー・ベイビー」を思い出しました。

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『ジェネラル・ルージュの凱旋』

海堂尊さんの『チームバチスタの栄光』シリーズです。めでたくチームバチスタは映画化され2月公開となりました。映画の中では主人公田口先生がなんと竹内結子さんで、まるで原作のイメージと変わってしまいそうですが、それはそれで楽しませてくれるのではないかなと思います。阿部寛の白鳥ははまり役でしょうが(^o^)

さて、こちらの小説も舞台は同じ東城大学医学部付属病院救急救命センターカリスマ医師、ジェネラル・ルージュこと速水が登場します。
そのジェネラルのカッコイイこと!それだけでこの小説を読み進むことができました。映画化されるなら誰が速水役かと読みながら雑念にとらわれてしまいましたが。

作者の海堂尊さんは現役の医師とか、それだけあってなかなか病院内部の細かい人間関係に熟知されています。そう、病院は医師とナースだけで動いているのではないのですよね。
登場人物のネーミングやアダナ、随所にユーモアあり楽しませてくれるミステリーの佳作です。

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福井晴敏の『平成関東大震災』

副題は「いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった」です。大地震の備えや対応についてもカイセツされた小説兼、実用書です。

この本は実際に大地震が起こったと想定して、あるサラリーマンが東京都庁から自宅まで帰り着く様子をシュミレーションしています。主人公西谷さんは怪しげな同行者、甲斐節男(カイセツオ)と一緒に修羅場と化した東京都内を移動していきます。

自分の家族の安否を気遣いながら先を急ぐ西谷さんが、瓦礫の下から助けを求める声を聞き、手を貸すかどうか迷う場面があります。家族の元へと急くあまり一旦は通り過ぎる主人公ですが「あなたの家族も見知らぬ誰かに助けられているかも・・・」という甲斐の言葉に引き返します。

首都圏で大地震が起こったらおそらくもっともっと恐ろしい修羅場と化すことが想像できます。果たして自分はパニックにならずに行動できるかな (;・・)ノ

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『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する

光文社古典新訳文庫のカラマーゾフの兄弟を読み終えました。勢いのついたついでに亀山郁夫さんの『カラマーゾフの兄弟』続編を空想すを読みました。

カラマーゾフの兄弟は実はドストエフスキーによって続編が構想されていたんですね。ところが作者の死によって真実のストーリーは墓場の中に入ってしまったとは知りませんでした。そこで、ドストエフスキーの研究家で新訳の訳者でもある亀山さんがいろいろな資料から考えられる続編をシュミレーションしてくださいました。前編の中にちりばめられたヒントをつなぎ合わせていくとそうなるのかと納得させられました。

それにしてもドストエフスキーは波乱に満ちた生涯を過ごしたのですね。若い頃社会主義者として一度は死刑判決を受け、恩赦でシベリア送りになり、ようやくシベリアから戻ってきても一生秘密警察につきまとわれていたそうです。苦しい生涯の中から生み出された物語にはロシアの広大な大地のにおいがし引きつけられます。

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重松清の『カシオペアの丘で』

場所は北海道、時は夜、夜空には天の川カシオペア座、そしてボイジャー、時代は1977年・・・夜空を見上げる4人の仲良し小学生。

この冒頭を読むだけでノスタルジーに胸がキュンとした。

そして、時代はいっきに現在にとぶ。4人の過去と現在を行きつ戻りつしながら話は進んでいく。切なく悲しい物語だが、生きる勇気を与えてくれる。

この物語の中で、星空を見上げると永遠の意味がわかる、冬なら雪が降る空を見上げるという主人公の言葉がある。
自分が子供の頃同じことを感じていたことを思い出させてくれびっくりした。
夏は夜空の星々の過去から現在までの光に宇宙の広大さを感じ、冬は落ちてくる雪を見上げながら逆に空に吸い込まれそうに感じ、その感覚を楽しむために飽きもせず空を見上げていた。

細かいところでは、いろいろつっこみたい場面もあるが、大人のファンタジーとして楽しませてくれる本である。

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『スピリチュアルにハマる人、ハマらない人』

「スピリチュアル・・・なんだそれ?」と思った私はこの本を読み始める前からハマらない人なのでしょう。
が、実は世の中、かなりのスピリチュアルブームだったんですね。

オーム事件の頃はキワモノと思われていた「魂」や「前世」の話が今は明るく語られるようになったそうで、そういえば書店や新聞の下の広告にも江原啓之やスピリチュアルに関する本がいくつも載っています。

人は死んでも生き返ると信じている子供の増加や、さらに大学生になるともっと信じる人の割合が増えるというショッキングな報告など、人の生死の感覚がここ数年でずいぶん変わってきているのだなということがわかりました。

香山さんはこの本で今のスピリチュアルブームに警鐘を鳴らしながらも、善し悪しということではなく、なぜスピリチュアルを求める人たちが増えているのかを解き明かしてくれています。

私は作り物のSFもファンタジーも大好きですが、それと現実の境界はくっきりとしています。スピリチュアルにはやっぱりハマることはなさそうですが・・・

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『いつまでもデブと思うなよ』

これならぐうたらな自分にもできると、その気にさせてくれるダイエット本です。今売れに売れています。ベスト体重から最近数キロ増えてなかなか戻せない自分なので、この本を参考にしばらくがんばって見ようかと思います。

著者の岡田さんを私はこの本で初めて知りましたが、実は自らオタキングを名乗るオタクのカリスマだそうで、テレビ出演も多くされているようです。
なんと一年間に50キロの減量に成功。50キロ減ったら体重が無くなっちゃいそうですが、始める前の体重は117キロだったそうな。著者の一年前の写真と現在の写真が並べて載っていますが別人のようにスッキリとしています。ダイエット後はなかなかすてきに見えます。

一週間に1キロずつ減量できたという驚異のダイエット法ですが、それはレコーディングダイエットとという「食べたものと体重の記録」だそうです。

この本を読んで参考になった点
・必要なカロリーは意外に少ない。自分の基礎代謝を出してみました。なんと約1000Kcalでこれに活動に必要なカロリーが加わるのですが、それほどのカロリーでもないのです。

 著者も本の中で紹介している、身長と体重と活動量から必要エネルギー量を出すサイトはこちらです
 http://www.e-uruoi.net/about/index3.htm

・満腹になるまで食べない。満腹だと感じるのは少し時間が経ってからなので、腹八分目でやめておく。空腹を感じてから次の食事をすること。

・1日に美味しい食事は一回にする、あとは軽くしてカロリーを控える。1回しか食べられないのではなく、ダイエット中でも一回は美味しいものが食べられるという発想がいいです。

・食べ過ぎても後悔せず、翌日からのフォローで帳尻を合わせる。

運動嫌いでも、とにかく食事に気をつければダイエットは可能とその気にさせられる本です。所々ににじみ出てくるオタク的な発想もとても好ましく感じました。はい、自分もオタク的な人間なので(^_^;)

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村上春樹訳の『ロング・グッドバイ』

500ページ以上、厚さ4センチ近くある本でしたが、ミステリーということもあって読み始めたら止まらない本でした。

なんといっても村上春樹の新訳というところが売りなのでしょうが、旧訳を読んだことがない上に、レイモンド・チャンドラーの本も初めてで違いはわかりませんでした。ただ巻末の解説にあるように旧訳から50年もたっていると表現も古くなってくるので、読みやすい新訳が出ることは外国語の苦手な本好きにはありがたいことです。

主人公の私立探偵、フィリップ・マーロウは、依頼されたわけでもないのにひとりの酔っぱらいの男と知り合ったことから事件に巻き込まれていく。お金、男女の愛憎、ギャング、警察・・・ミステリーの王道をいく物語でした。王道すぎて先がなんとなく読めてしまうところもありましたが。

本筋から離れてしまいますが、この物語を読んで感じたのは、作者の古典的な男女観。
登場人物のある女が「あらゆる尺度を超えた身も世もないミステリアスな・・・人生にただ一度しか訪れることのない」と表現した愛に対し、男は「たとえその女に対してもはや一片の思いを抱いていなかったとしても・・・」はないでしょう(-_-メ)

まったく的を外れた個人的な要求ですが、いくらハードボイルドな世界でも、もう少し女性に対し繊細な心遣いがほしいものです。

ところで、この物語の主要な登場人物の名前にポッターさんや、ローリングさんが出てきましたが、最後の方には日本人の庭師「容赦なきハリー」まで出てきました。ハイ、全くこれも本筋とは関係ない話ですが(^_^;)

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小川洋子の『夜明けの縁をさ迷う人々』

小川洋子さんの最新作です。9作の短編が収められています。
夜明けのふち・・・人生の薄明かりの射しそうな場所を危なっかしく歩いているような人たちが登場してくると思えば、いつしか夜の側に逆戻りして閉じこめられてしまう底知れない怖さを感じる物語でした。

その中のひとつ『お探しの物件』
この物語の中の不動産屋は普通の不動産屋とは逆に、物件が求める住人を捜すためにある
物件のひとつ瓢簞屋敷は瓢簞の世話をしてくれる住人を捜している。
蔓の剪定、害虫の駆除、肥料をまき、雄花と雌花を人工授粉させ、収穫し、中身を腐敗させ、乾燥させ永久保存する。前の住人の瓢簞アーティストは人生のすべてを瓢簞に捧げ世話をやいたが・・・。

植物は動物と違って世話を多少手抜きしても枯れはしないだろうなんて甘い考えでいると、怖いことになりそうな物語でした。

読み進むうちに結末の予感がじわりじわりと漂ってきて、前回読んだ「ミーナの行進」とは違う味わいの作品でした。

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『しあわせの書 迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術』

いやはや、なんとも恐れ入りましたぁ・・・!
読み終わると本のトリックに感心してしまいます。

表紙やタイトルからでは絶対に手に取ろうとしないであろう本ですが、ラジオ番組、FMヨコハマの北村浩子さんの本の紹介コーナーで取り上げられていたので読むことにしました。この本のコーナーは大好きで毎朝通勤の車で聞いています。

で、読もうと思ったら、この文庫本は近所の本屋にも図書館にもない。結局横浜の大きな本屋でようやく見つけ手に入れることができました。

巻頭に読者のしあわせのために『未読の人に「しあわせの書」の秘密を明かさないでください』とあるのでとくに内容には触れませんが、ミステリー好きの方、必読です。

それにしても、せっかくの内容なのにこの表紙では・・・表紙によって本の売れ行きはずいぶんと違うようですが、装幀デザインを人気漫画家などにお願いしてすぐに変えた方が売れるのではないでしょうか?
もったいない、もったいない(^_^;)

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『人は「感情」から老化する』

精神科医、和田秀樹さんの新書本です。
人生半ばにさしかかり、老化(ノ・・)ンという題字に惹かれ読むことにしました。

著者によると、ズバリ人間の老化は「知力」や「体力」からではなく、「感情」から始まるそうです。正常の老化でも、脳は20%ぐらいは萎縮するそうですが、その萎縮はまず感情を司る前頭葉から始まるとのこと。

そこでいかに前頭葉の若さを保つかということでその手ほどきがいろいろと書かれていますが、地味に暮らすより、いつまでも遊び歩いて「不良老人」と言われるくらいが若さを保つポイントのようです。

家庭菜園にも触れられていて、老化予防に「一石四鳥」の効果があるそうです。太陽の下で土をいじること、マネジメントする創造性、自然を相手とするのでマンネリがない、百姓仕事には肩書きは関係ない、ということです。

それから読書やテレビでは何でも鵜呑みにせず反論してみるのも大切ということでした。
さっそくつっこみを入れると

「100万円で買いたいものやしたいことのリストを作って一年に一度実行する」
子孫に財産残すより自分のために使い切りなさいということなのですが、

それでも、そんな余裕はいつ来るの(-.-)
来たときにはすでに惚けてたりして・・・(*_*)

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『病気にならない生き方』新谷弘実

一昨年出版され、書店に平積みされていたベストセラー本です。ようやく図書館での予約の順番が回ってきて読みました。

胃腸内視鏡外科医新谷弘実さんの胃腸から見た健康法です。副題の『ミラクル・エンザイムが寿命を決める』とは、著者の仮説で、エンザイム(酵素)を補う食事をし、浪費しない生活習慣が胃腸を良くし、健康につながるというものです。

この本を読んで、フムフムと頷くところも多かったのですが、ハテナ?と思うところもありました。

頷いたところ
①食事は穀物と野菜が中心、お肉は少量がいい
②薬は基本的に毒
③酒とタバコは最悪の生活習慣
④寝る前は食事を控え、胃は空にして眠る
⑤幸福の実感が免疫力を高める

ハテナ(?_?)と思ったところ
①牛乳、乳製品は悪
②緑茶、紅茶、コーヒーなどは飲まない方がいい
③でもコーヒー浣腸は体にいい
④著者がやたらと自画自賛をする

牛乳に関しては酪農関係の団体から反論が出ているようです。人間とミルクとの関係は歴史もあるし、悪と決めつけられると困りますよね。生クリームたっぷりのケーキはおいしいし(^_^;)

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三崎亜記の『失われた町』

三崎亜記『失われた町』を読みました。
近未来SFだと知りながら読み始めたものの、ついつい現代とのつながりを求めて理解しがたく最初はとまどってしまいましたが、これは全く架空の世界なんだと考えて納得していきました。

『町』という得体の知れない存在に対抗し『消失』を防ごうとする人たち。
SFの設定の面白さよりは、理不尽に失われる命の悲しみ、悲しみを悲しみとして表現できないさらなる理不尽さなど、心理小説という感じがしました。

小説世界の全体把握がしたいのにできないもどかしさが最後まで残って私には消化不良の一冊でしたが、また読む人によってはいろいろなとらえ方ができる本かなと思います。
失われた町をそのまま表現する装丁が洒落ています。

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海堂尊『チーム・バチスタの栄光』

海堂尊『チーム・バチスタの栄光』を読みました。2005年の『このミステリーがすごい!』大賞です。文句なく大賞に決まったそうで、その通り、読み始めたら止まらずいっきに読めるミステリーでした。まぁいっきに読めないミステリーはそれだけで、売れないでしょうが・・・(^_^メ)

さて、内容はタイトルのとおり医療もの、そのものずばりバチスタ手術にまつわる謎です。主人公は田口という医者であるのに血を見るのが嫌いな人物です。不定愁訴外来という何やら怪しい外来を受け持っており、なぜか病院長からバチスタ手術の術死について調べるように特命を受けます。

特命をうけ調査を始めますがさらに術死は続き、そこに白鳥という厚生労働省の技官も加わり、話はさらに複雑に展開していきます。

この白鳥という人物は刑事コロンボをさらに過激にしたようなキャラクターで「そこまでやるかよ」というような方法で犯人を追い詰めて行きます。

この本を読んで、田口と白鳥のコンビにお別れしたくないと思ったら、『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』とシリーズで3作目まで出ているようです。楽しみが増えました(^o^)

余談ですが大賞受賞時のタイトルは『チーム・バチスタの崩壊』だったんですね。『栄光』とした方が余韻が残るような気がします。改題も納得です。

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ビアトリクス・ポターのスケッチ

映画『ミス・ポター』が公開されました。なかなか、映画を見に行く時間がないので、とりあえず、パンフだけでもと、近所の映画館に行くとすでに公開3日目でパンフが品切れとの表示。ダメもとで店員さんに聞いてみると、最後の一冊を渡してくれました(^_^;)

ビアトリクス・ポターは、私のあこがれの人ですが、やはりけっこうな人気のようです。

さて、映画はまだ見ていませんが、今日はポターさんに関するおすすめの本を紹介してみたいと思います。

この本は、1990年に求龍堂グラフィックスから出版されています。

なんといってもイギリスの湖水地方の写真がピーターラビットの絵本の挿絵とともにたっぷりと載っていてかなり堪能できる本です。

ビアトリクス・ポターの生涯についても写真やスケッチとともに丹念に紹介されています。、驚かされるのは、8歳の頃に描かれたという毛虫のスケッチ、実に様々な毛虫が愛情を持って描かれています。それからキノコのスケッチの精密で美しいこと。実はキノコ学者になるのが夢だったというのにはびっくりさせられます。

生涯をかけたナショナルトラストへの貢献など、ビアトリクス・ポターを知るには最高の一冊です。

もちろん、代表作のピーターラビットの絵本はどれをとっても宝石のような本です。ユーモアと上品なアイロニーにあふれていて、これは絶対手元におきたい本です。私は、娘へのクリスマスプレゼントという大義名分で購入しました(^-^)

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新訳『カラマーゾフの兄弟』を読む

光文社古典新訳文庫『カラマーゾフの兄弟』を読んでいます。今この『カラマーゾフの兄弟』は古典としては異例の売れ行きだそうです。私は図書館で予約してようやく順番がきましたが、3巻目でストップです。4巻目は予約してありますが、いつ入ることか(T.T)

ドストエフスキーの『罪と罰』は高校生の時に読んだことがあります。どうして読んだかというと、その頃好きだったマンガ家の大島弓子が『罪と罰』を描いて、それで原作を読んだ・・・というような記憶があります。主人公ラスコーリニコフと判事のポルフィーリの息の詰まるようなやりとりが、印象に残っていますが、かなり読みにくかったという記憶があります。

ところがこの新訳の『カラマーゾフの兄弟』はとても読みやすく、活字も昔の文庫に比べて大きく、訳者の亀山郁夫さんの解説も大変わかりやすく、どんどん読めてしまいます。

そして、ミステリーというようなストーリーや作者のドストエフスキーのとても思わせぶりな表現で、さらに先へ先へと読み進みたくなってしまいます。今から120年以上前に書かれた小説ですがまったく古さは感じられません。人間の本質はそうそう変わるものではないのだなと考えさせられました。

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小川洋子の『ミーナの行進』

1972年、あの年自分は何才で何をしていたのだろう?この本を読みながら時々そんなことを考えさせられた。

まず、気に入ったのはノスタルジーあふれる挿絵、イラストレーターの寺田順三さんという方の絵なんですね。いくつものマッチ箱の絵は飽きることなく見入ってしまいました。

さて、物語は、中学1年の朋子が神戸の芦屋の叔母の家でいとこのミーナと過ごした一年間です。1972年、この年のキーワードがいくつか出てきます。川端康成の自殺、ミュンヘンオリンピックジャコビニ流星群・・・

ミュンヘンオリンピックと言えばスピルバーグ監督の映画『ミュンヘン』が思い出されますが、実は・・・というようなエピソードも挟まれています。

1970年代に青春を過ごした人には是非お勧めしたい一冊です。

寺田順三さんのイラストのマッチ箱などはこちらのサイトで通販しているようです。http://www.comes-graphic.jp/

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畠中恵『しゃばけ』シリーズテレビドラマ化

畠中恵『しゃばけ』シリーズを読んでいます。今のところ、6巻目まで出ていて、5巻目になりました。

題名が示すとおり、時代物で、時ところは江戸。主人公は廻船問屋の若だんな、一太郎。ほとんど一年中寝込んでいるほど体が弱く、両親に超甘やかされて育つのだが、実はなかなか知恵がある。お江戸に起こる難事件を次々に解決していくという、推理小説かと思えば、なぜか妖怪たちが出てこないページはないというファンタジー小説でもあります。

夏の夜、本を読んで涼しくなりたいけれど、おどろおどろしい幽霊は苦手という方におすすめです。楽しくどんどん読める物語です。こんな妖怪たちなら、うちにも住み着いてもらいたいものです。

さて、このシリーズ、ついにテレビドラマ化が決まったそうです。